翼を広げよう

No.101 / 2010年7月11日配信

 7年間の時をかけて、先月、推進装置の故障などの度重なる困難を乗り越えて、小惑星探査機「はやぶさ」が無事に地球に帰り着きました。「はやぶさ」は小惑星イトカワの砂の期待がかかった採取カプセルを分離し地上に送り届けましたが、機体は大気圏に突入した際に燃え尽きてしまいました。自分の身体で我が子をかばい、命を救う母親を見るようで、とても切ない感じです。

 「はやぶさ」帰還の話題で日本中が沸き返っていたころ、もうひとつの期待が宇宙空間で広がっていました。太陽の光を利用して推進する「ソーラーセイル」の宇宙船「イカロス」が宇宙で帆を広げることに成功。この帆は軽くするために薄くする必要があるそうで、台所にある家庭用ラップフィルムのなんと10分の1以下の厚さなのだそうです。7.5ミクロン? ん~、想像がつきません。

 太陽光が動力源なので、「はやぶさ」のように燃料切れの心配もなく、薄膜の太陽電池による発電もおこなうので、とにかく太陽の光さえあれば大丈夫なのだとか。この「イカロス」は金星に向かって飛んでいくそうですが、将来は遠い遠い木星に行くプランがあるそうです。この世界で初めての宇宙ヨットはぜひ、このままいい結果を残してほしいですね。

 先日の七夕の日、私は伝承かめ壷造り・本格芋焼酎「幸蔵」をやりながら、心に願いを書き留めました。もう一度、あのキラキラした瞳で夢を抱いていた若い頃のように、可能性への帆を張ろう、翼を広げよう。はやぶさのように決してあきらめることなく、今度は最後までやり抜こう!と、その時私を見つめる視線が。へ~、また決意かい?ところで今度は何するの?と同居猫が私の顔を眺めた後、座り込んで足の肉球をぺろぺろ舐め始めました。

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