龍のように
No.154 / 2012年1月1日配信
今年の年賀状にはどれだけの「龍の絵」が描かれたのでしょうか。日本郵便が発行したお年玉付き年賀はがきだけでも、総発行枚数で38億2,000万枚が予定されていました。それに、私製の年賀状を加えると、すごい数になりそうです。様々な龍の絵で溢れる今年の正月。思っただけでも、そのスケール感にゾクゾクします。
龍の話といえば昨年福島の被災地の小学生に披露された、ブータン国王の話が素敵でした。人の心の中には経験を食べて育つという「龍」が住んでいるのだとか。心の中のそれぞれの強い龍を大切に育てて下さいというメッセージに、私の心は小学生と同じように反応してしまいました。それにしても、辰の干支を迎える前年の秋にこの話、実に良く出来ていますね。
私は個人的な恒例行事として、毎年正月に「今年の目標」を立ててきました。以前は毎日日記を書くだの、絶対に禁煙を成功させるだのと、過激なほどの目標を立てて来ましたが、去年の目標設定はなんと「できるだけ本を読もう」程度の甘~いレベルに。反省が大いに必要です。ブータン国王の話が心に残っているうちに、何とか心の龍をもう一度目覚めさせなければなりません。
「お父さんの年賀状の龍のイラスト、下手っぽい。小学生の絵みたい」と言った年末の娘の言葉にはカチンと来ました。頭に血が昇るのが解ります。いかん、血圧に悪い。そうだ、今年の目標は怒らないことにしよう、そのほうが健康にも良さそうだし…。早速、伝承かめ壷造り・本格芋焼酎『幸蔵』と、穏やかになるための時間をつくることにします。我が家の猫が「こりゃ、だめだニャ」とばかり、冷ややかな目で私に一瞥を加えました。