願いを込めて

No.28 / 2008年7月1日配信

 アメリカの火星探査機フェニックスは火星への軟着陸に成功。すぐに「氷らしい物体」の撮影画像がNASAより発表されました。国際宇宙ステーションでは日本の有人宇宙実験施設「きぼう」の本体部分取り付けも完了。科学者ならずとも夢が膨らみます。

 現在、月を周回中の「かぐや」からは、月の荒涼とした大地の彼方に青白く輝く、美しい地球の画像が送られています。画像には映りっこないのですが、かつては月には餅つきウサギが住んでいたものです。かぐや姫は満月の月の都に帰っていきました。月をはじめとする宇宙はベールを一枚ずつ脱がされていきますが、幼い心を満たしてくれたあの「昔話」は色褪せることはありません。

 夏の夜、天の川をはさんで思慕の情を募らせる「織姫星」と「彦星」。天帝より引き離された二人は、年に一度、七夕の日だけに逢うことを許されています。一方、我がつれ合いとは泊まりの出張日を除いては、努力をせずとも家の中で簡単に毎日逢えます。減らず口をたたきあう毎日は銀河の瞬きほどロマンチックでも、織姫星と彦星のようにドラマチックでもありません。それでもそのつれ合いは、私にとって娘とともに大切な存在なのは言うまでもないことです。

 結構迷惑もかけています。七夕の短冊に願い事を書き込むのなら、「元気でいてくれよ」だななんて、普段は口に出せない精一杯の独り言。グラスの中で伝承かめ壷造り・本格芋焼酎「幸蔵」がニヤニヤしています。

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