お歳暮
No.42 / 2008年11月21日配信
お歳暮という生活歳時の習慣が少しづつ薄れつつあるのでしょうか。あるインターネット調査では「歳暮でものを贈る人」の割合は半数を下回っていますし、他のアンケートでもだいたい半数前後です。とはいえ、依然半数近くの人が贈り物をしているという訳ですから、国民の大きな風習であることには違いありません。
お歳暮を贈り始めたのは結婚を境にしてからです。媒酌人さんへのお礼で始めた時に、両親や兄弟にも贈ることにしました。それから毎年、中元と合わせて年に2回、必ず送り届けています。最初は感謝の気持ちと儀礼的な義務感が入り交じったお歳暮だった訳ですが、それも時とともに思いが変わってくるから不思議なものです。
媒酌人さんへのお礼の期間としては、5年くらいでいいよ、会社を退職されたからもう必要ないよ、などいろいろな考え方を聞きます。決まった答えはないので、自分で結論をつける場合には「自分なりの理由」が必要になります。感謝の気持ちは5年で終わるものではありません。五年は遥か昔に過ぎ、今では先方が断ってこられた場合・亡くなられた場合を除いては最後まで贈り続けることに決めています。
お歳暮を送ると必ずお礼のたよりを頂きます。現況の文章の中に元気に暮らしていらっしゃることが判断できると、高齢なだけにホットします。合理的な判断を無視して贈り続ける意思が報われる瞬間です。傾けるカップの中の伝承かめ壷造り本格米焼酎「昔気質」もにこっと微笑んで頷いたようです。私と昔気質は頑固者同士。さあ、今年もお歳暮のシーズンです。