雪 女

No.47 / 2009年1月11日配信

 温暖な九州といえども、やっぱり冬は寒く、雪が全く降らないわけではありません。亜熱帯化が懸念される心配な温暖化現象の中でも、まだ雪を目にしない年はないようです。ただ、積もることが少なくなった事実だけは覆しようがありません。

 雪が沢山降り積もった日には、先生の「次の時間は雪合戦だ!」の声が嬉しかった小学生時代。霜焼けの両手でしっかりと雪を固めて、相手めがけて全力で投げ込んでいた事を思い出します。理科の実験ではボウルに雪を入れ、塩を振りまき、その中で砂糖水の試験管シャーベットを作った事もあります。とても楽しくて美味しい実験だったので、大人になっても忘れる事はありません。

 大好きだった先生は山陰地方の出身で、雪が降るとなぜか嬉しそうにしていました。私たちに聞かせてくれたラフカディオ・ハーンの怖い「雪女」の話もよく憶えています。当時は雪国ほど積もらないにしろ、一面の銀世界を何度か体験していたので、話の中で雪女が登場する場面の寒さや厳しさも違和感なくイメージできました。今の子供たちはどうでしょうか。

 さて、20日は大寒。一年中で一番寒い時期に突入します。雪でも積もらないかな、雪割りの伝承かめ壷造り・本格芋焼酎「幸蔵」も面白いかもしれない。そんな事をぼんやり考えていると、「早くお風呂に入ってくださいよ、ヌルくなりますから! ガス代もったいないし」などと、雪女より恐い声がしました。
・・・ブルッ。

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