空を飛ぶ夢
No.57 / 2009年4月21日配信
おそらくその当時、飛行機を開発し、有人動力飛行に成功したライト兄弟のことを知っていたのでしょう。そして、それ以前に登場していた自転車に羽根が付いているような人間動力の飛行機も。小学3年生だった私たち仲良し3人組は、数本の竹棹と新聞紙を持って近所の空き地に集合しました。
竹を裂き、羽根の骨格を組み上げ、その骨格に新聞紙を貼付けて一組の羽根を作り上げました。坂道を駆け下って羽根を広げれば、滑空に成功するかもしれない。幼い3人組は出来上がった羽根を眩しそうに眺めました。
一番体力のある友達が飛行に挑戦するために、肩から腕のラインで羽根を支えながら立ち上がろうとしました。しかし、私たちは大切なことを忘れていました。自分たちは30キログラムにも満たない非力な身体だってことを。残念ながら「夢」は重過ぎて、立ち上がれなかったわけです。
4月18日は発明の日(1954年制定)でした。私たちのこの便利な暮らしは、偉大なる先人たちの様々な発明のお陰です。伝承かめ壷造り・本格芋焼酎「幸蔵」を飲みながら、蒸留技術を発明した遠い時代の文明の力を想います。いいものを発明してくれたものです。毎晩、心に羽根を生えさせてくれますからね。