キムマヨサラダ
No.137 / 2011年7月11日配信
「夏はやっぱり酢の物が一番。酢にはクエン酸がたっぷり入っているので、夏バテ防止にも良いし」と家人が一言。結婚当初のバラバラだった味の好みも、長く一緒にいることで似通って来るから不思議です。味に対して頑固だったので、我が家の味は「私好みの味覚」になったのだと思っていますが、単に私の舌が「飼いならされた」だけなのかもしれません。微妙です。
地元で獲れたマダコと新鮮な朝穫れキュウリを直売所で手に入れることが出来、ホクホク顔。今年の半夏生では仕事の都合もあり、家でタコを食べることが出来ませんでした。その「タコ」に餓えていた分、タコとキュウリの「酢和え」に大きな期待がかかります。いつものように家人が「私好みの味がする」酢の物の小鉢を出してくれるはずです。
「お父さん、私が作った『タコキュウのキムマヨサラダ』美味しいわよ」と娘が謎めいた料理名を口にしました。血の気が顔から引いていくのが分ります。なんと、家人の代わりに娘が料理をしてしまったのです。期待した「酢の和え物」の代わりに洋皿に盛られているのはぶつ切りダコと乱切りキュウリの赤い和え物。「えっ、今、サラダとか言わなかったか?」
私はやっとの思いで、そのマヨネーズとキムチソースに彩られた「タコとキュウリ」を口に運んでみました。タコにキムチ味、キュウリにマヨネーズ味。相性に問題はありません。その瞬間、私の目からうろこがはがれ落ちました。「旨いじゃないか!」「でしょ、お父さんのその伝承かめ壷造り・本格芋焼酎『幸蔵』にも合うと思うよ」いや~完敗だ、じゃなくて新しい味覚に乾杯です。