手づくりイクラしょうゆ漬け

No.146 / 2011年10月11日配信

 数年前、同じマンションに住む方から新鮮な鮭を丸々1尾頂いたことがあります。結婚されたばかりの娘さんの旦那さんの実家が北海道で、2尾贈られて来た中のお裾分けでした。腹の中には卵がギッシリ詰まっているとかで、「新鮮だから美味しいと思いますよ」とにこやかに話しながら手渡してくれました。隣は小アジをくれ、その2軒先は鮭。よいマンションです。

 「凄げ~!」北海道から遠く離れた地に住む私には、そのずっしりと重くて新鮮な生鮭は初体験でした。魚を捌くことが出来る私に家族の期待がかかります。鮭は初めてですが、私も男です。さっそくまな板から倍以上もはみ出すはじめての鮭との格闘が始まりました。ソテー用の切り身が何枚も出来、やや苦戦はしたもののお腹からは筋子も上手く取り出すことが出来ました。

 現代は本当に便利です。ネットで簡単に「イクラのしょうゆ漬け」の作り方が手に入ります。経験者のようには手際よくはいきませんが、なんとかレシピどうりに出来上がりました。大きなタッパーいっぱいの「イクラのしょうゆ漬け」に娘がニコニコ顔で近づいてきます。「確か、以前にお父さんが作ったアジの一夜干しを生臭いのどうの、と非難したよナ」と娘にイヤミをチクリ。

 「え~っ、そんなこと言ったっけ」と娘はとぼけてみせました。「あら~、お父さん流石ね。凄い、凄い」と家人も私を持ち上げました。二日ほど、冷蔵庫で寝かしてからが美味しいとのことで、少しの間、我慢です。伝承かめ壷造り・本格芋焼酎『幸蔵』にも、ご対面は二日後まで我慢してもらいました。「ご飯が見えない」ほどにたっぷりイクラが乗った贅沢な丼を夢想できる日々はもう最高でした。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です