団塊世代

No.161 / 2012年3月11日配信

 いつも私のことを気にかけてくれていた先輩がいました。年齢が離れていただけ経験の差も大きく、その教えは若い私に欠かせないものでした。先輩はデザイナー職で絵を描くのが上手かったし、美術・芸術とはずっと拘わっていきたかったのでしょう。60才で定年退職された後は、九州国立博物館で積極的にボランティア活動を継続中とのことです。

 先輩は今年65才だということだから、ちょうど団塊の世代に当たります。戦後復興期、1947年~1949年生まれの団塊世代はこれまでのどの時代も、その「人の数の多さ」で消費をリードし、切り拓いて来ました。今年2012年は日本を牽引して来た団塊世代の「再定年退職」のラッシュを迎える年になるそうです。

 かつては8兆円市場といわれたこともある団塊定年退職市場。その消費力を取り込もうと、様々な企業で「アクティブ・シニア」向けの商品やサービス開発がさかんです。ある経済雑誌には「3爺(スリージイ)が消費の主役」とあり、3爺とはチャラ(チャラチャラ若く)爺、イク(育児)爺、スタ(スタディ)爺のことだそうで、つい笑ってしまいます。

 「お父さんのその先輩だった人に、博物館のタダ券もらえないのかしら?」と娘がネダリ顔。「いきなり、無料招待券ありませんか?なんて言えるわけないだろう。ず~っと会ってもいないのに」と私は渋い表情。そういえば、先輩は焼酎が好きでした。今度、伝承かめ壷造り・本格芋焼酎『幸蔵』を持って訪ねるのがいいかもしれません。タダ券以上の価値ある「団塊世代の元気」をきっともらえるはずですし。 

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