大豆の子供

No.176 / 2012年8月11日配信

「え~、枝豆と大豆は同じものなの?」「あぁ、大豆の子供の頃の姿が『枝豆』なんだ」と娘の疑問に答えてやります。牡蠣が「海のミルク」といわれるように、大豆も栄養豊富な「畑の肉」と呼ばれています。タンパク質はもちろんビタミン、ミネラル類の宝庫で、特に枝豆は大豆にはないビタミンCもたっぷり含んでいるのだとか。

 私は農産品直売所から買ってきた枝豆を枝から離しながら、荒塩で塩揉みを始めます。新鮮な塩ゆで枝豆ほど、夏の晩酌にふさわしいものはありません。誰にも好かれ、その庶民的な顔のウラに隠されたつまみとしてのその実力は栄養力もさることながら『凄い』の一言。永年、酒の肴として、飽きっぽい性格の私を引きつけて離しません。

 間仕切りのふすまを外して広くした居間に、親戚の人たちが酒を酌み交わしています。長男が後を継いだ実家に、弟だった父をはじめ血がつながった多くの人が集まるお盆。大人の間に座り込んで、塩ゆでされた枝豆を盛んに食べたことを思い出します。隣の伯父さんは「いっぱい食べて、大きくなれよ」と酒臭い赤ら顔で私の頭をポンポンとたたきました。

 伯父さんたちの美味しそうに枝豆を食べながら酒を酌み交わすシーンが、幸せな原風景として心に刻み込まれています。おかげで、今でも私は枝豆を実に美味しそうに食べるらしいのです。伝承かめ壷造り・本格芋焼酎『幸蔵』と旬の枝豆、それに私を含めて「夏の幸せ」最強トリオが活躍できる時季は今に違いありません。さぁ、たくさん楽しまなくっちゃ。

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