深夜のウォーキング
No.194 / 2013年2月11日配信
これまで何度か、電車内で寝過ごして、降りる駅を通り過ぎてしまったことがあります。しかし、今回の乗り過ごしはイチバンだったかもしれません。友人との飲み会が久しぶりだったせいか、積もる話についつい飲み過ぎてしまったようです。2次会後、やっと駆け足で最終の地下鉄電車に乗り込むことができました。
馬鹿にならない帰宅のタクシー代をなんとか節約することが出来、ホッとしながら座席に着きました。あっという間に熟睡。そして奇妙な違和感に起こされると、もう車内には誰もいないではありませんか。現状把握に時間はかかりませんでした。ふらふらしながら、恐る恐る確認するように駅員に尋ねましたが、返ってきたのは冷たい返事。「もう引き返す電車はありません」。
家は遥か彼方。残念だけど、やっぱり今夜もタクシーかと、財布を開くと千円札が一枚。まったく足りません。酔っているのに血の気が引いていくのが判ります。その駅から家まで10キロメートル近くはあるからです。責任は自分にあります。決心後、凍てつくような深夜の風の中、気力を振り絞って歩き続けました。iphoneに入れているリアーナの曲がどれだけ元気をくれたことでしょう。
途中、何度かタクシーが通り過ぎていきます。タクシー代は家に帰り着いて払えばいいじゃないか、という声と戦いながら、途中痛みだした脚で最後まで歩き通しました。次の夜、伝承かめ壷造り・本格芋焼酎『幸蔵』を飲みながら思い返しました。しかし、なぜ、そんなに無理して頑張ったのだろう?いまだによく判りません。人間って、不思議です。