3倍返し

No.232 / 2014年3月1日配信

 女性から男性に告白する日、という日本式のバレンタインデーのあり方も様変わりしてきました。今や「友チョコ」や「自分チョコ」が堂々と手を振って歩く時代です。もう、「女性からの」ではなくて、バレンタインデーを欧米のように、贈り合うようにすべきでは。そうなると、ホワイトデーの必要性が無くなるのでは?と、ついつい、消極的な考えが湧いてきます。労力が必要なお返しの時期が迫ってきているからでしょうか。

 1978年に福岡市の老舗菓子店が提案した、マシュマロのお返しがホワイトデーのお返しの始まりだとされています。優しさで包んで返す、ということだとか。ただし、言い続けられている「3倍返し」の出発点は、ある女性週刊誌だともいわれていますが、どうなのでしょう。若い頃から、それを肝に、選んできました。

 昨年は「倍返し」が流行りましたが、私は幼いときからその言葉を、父親から貰っていました。少し、意味合いは違うのですが、「人から恩を貰ったら、絶対に2倍にして返さなければならない。お前にその覚悟があるのならば、他人から恩を受けても良い」という内容の話でした。そんな重い話を幼い息子に語る親がいた時代があったということです。

 まじめに考えると、その倍返しも、3倍返しもけっこうな心の負担になりえます。娘からは「感謝チョコ」を貰っていました。家人からは「自分も食べたいチョコ」を贈られました。私はそれに応えなければなりません。伝承かめ壷造り・本格芋焼酎『幸蔵』と一緒に、思案に暮れる時間も増えてきました。今夜もホワイトデー不要論が頭を駆け巡ります。

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