そら豆
No.239 / 2014年5月11日配信
久しぶりに農産品直売所に行くと、前から気になっていたそら豆がまだありました。良かった、今年も旬を逃さなくてと胸を撫で下ろします。そのデッカイさやに入ったそら豆を見ていると、美味しそうな姿焼きが脳一杯に広がります。食べ物の誘惑に弱い私がノックアウトされるのも時間の問題で、買い物かごはすぐに一杯に。
「あら、こんなにいっぱい買ってきて。生のそら豆って、あまり長持ちしないんじゃないの?」となぜか、家人は喜んでくれません。「私も好きなんだけど、冷蔵庫の中は昨日買ってきたばかりのグリーンピースが結構な量あるし。今夜は豆ごはんにしようと思っていたのに」と、料理メニューへの心配りなど毛頭感じられない私の行動に、非難めいたセリフ。
そのままさやごと直火であぶって、中の蒸し焼きになったそら豆を、しょうゆで食べる「酒の肴」を夢見ていたのに…。家人の頭の中では、そら豆は「酒の肴」ではなく、家族の為の「ごはん」というカテゴリーに分類されています。そういえば、私の小さい頃の父と母の食べ物に対する「考え方」も違っていたし、時代は変わっても「同じだなあ」と妙に納得。
グリーン色のホクホクとした自然な旨みは、私に温かくて穏やかな気持ちも同時に運んでくれます。伝承かめ壷造り・本格芋焼酎『幸蔵』はもちろん「肴」のそら豆との相性もばっちりです。そういえば、母はそら豆の皮の黒いすじの部分に、剥きやすいようにと包丁で切れ込みを入れていたのだろうか?そんなたわいもないことも思い浮かぶ、幸せな『幸蔵時間』が大好きなのです。