シマアジ

No.243 / 2014年6月21日配信

 魚は厳寒期の方が脂が乗って美味しいといわれますが、夏場に旬を迎える魚だってそれに負けません。イサキも美味しい時期を迎えていますし、それに刺身で抜群に美味しいシマアジも私を幸せにしてくれます。アジは一年中、私を裏切ることがない美味しさですが、仲間である魚体が大きくて風格のあるシマアジは、さらに上をいく「絶品」の味わいです。

 シマアジは学術的属性でいうと「スズキ系スズキ目スズキ亜アジ科シマアジ属」というらしいのですが、平べったい身体なのにスズキ系というから不思議なものです。久しぶりの魚貝類図鑑を見ると、たくさんの魚に出会うことが出来て、幸せな気分になります。シマアジの掲載されたページでは、海が近くの直売所内で味わえるあのウキウキ気分が戻ってくるようです。

 ずいぶん前のことですが、私は会社の昇格試験に落ちて沈んでいました。半分なめてかかったことも問題でしたが、昇格する自信もあったぶん、落ち込みもひどかったのです。それを察した先輩が「飲みにいこう」と誘ってくれた先で出されたのがシマアジでした。そんなシチュエーションで食べた刺身は普通は美味しくないはずなのに、とても美味しかったことを思い出します。

 近所のスーパーで高級魚のシマアジを見かける度に「昇格落伍者」の苦い記憶が甦ります。それとともに「シマアジ=先輩の温かい心」の公式も思い出されます。脂が乗った刺身を?油に浸すと、さっと表面に脂が広がる至福の時。貴重な想い出とともに、伝承かめ壷造り・本格芋焼酎『幸蔵』と一緒に味わえる幸せな時間。夏のシマアジに乾杯です。

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