こころ豊かに

No.247 / 2014年8月1日配信

 この夏は日本美術の花盛りです。わが九州では、太宰府で「クリーブランド美術館展」が開催中で、北九州市のほうでは「ボストン美術館浮世絵名品展」が8月いっぱいの予定です。こうも続くと日本画のブームが到来したような気持ちにさせられます。数年前、太宰府の九州国立博物館で見た江戸の絵師「伊藤若冲」の楽しい作品が思い出され、そわそわします。

 本来、日本美術は日本の中できちんと保管され、展示されるべきものなのでしょうが、大切に収蔵されている海外の美術館からの里帰りも私たちにとっては、とても有り難いものです。当時の収集にかかわったシャーマン・リーは、日本人ではないからこそ、逆に日本美術の凄さが理解できたのでしょう。ともかく、クリーブランドやボストンの美術館に感謝です。

 我が家では家人がボタニカルアートなる植物水彩画を描いては、ひとりで悦に入っています。ボタニカルアートは昔西洋で写真がなかった時代に、薬草等を正確に描写する必要から生まれた美術画だといわれていますが、私はその手のかかる細かい描写にあぜんとするだけです(けっこう凄い)。だから、絵を描けない私は葛飾北斎はもちろん、わが家人にだって頭が上がりません。

 今年の盆休みは長期間休めるけっこうな曜日並びです。だらだらと過ごさない為にも、美術館巡りが良いかもしれません。曾我蕭白、渡辺華山などの有名絵師の作品にふれたら、きっと豊かな気持ちになるでしょう。それは私にとって、伝承かめ壷造り・本格芋焼酎『幸蔵』から受ける同じ種類の豊かさかも。日本美術でやる一杯、最高の夏!ふふっ、このフレーズ、少しばかり不謹慎でしょうか。

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