幸せのオレンジ色

No.260 / 2014年12月11日配信

 秋の終わりに家人が友人宅から頂いたからと、数えきれないくらいの量の渋柿を持ち帰りました。ネットに入ったオレンジ色の柿を見て、「甘柿だったらいいのにね」と娘はやや不満顔。しかし今回は珍しく「剥くのを手伝おうか」という前向きの姿勢。普段あまり手伝わない娘からの言葉に、聞いている私もついニコニコ顔。ふふっ、成長してきたな。

 「お父さん、干す前にカビ止めとして焼酎で洗うと良いんだって」と娘が言いました。私の毎晩の大切な相棒を差し出せと言っているようです。これは俺の大切な焼酎で、消毒用のアルコールとは違うんだよ、と慌ててバリヤーを張っても、わが家人も「いいじゃないの」という目をしてこちらを見ています。いつものように多数決で私の負けです。

 しばらくの間、我がマンションを遠くから眺めると、我が家のベランダがオレンジ色に染まっていました。乾燥した風に揺られ、西日に照らし出されたその吊るし柿は神々しいほどに輝きを放っていました。そりゃ、そうです。伝承かめ壷造り・本格芋焼酎『幸蔵』でしっかりとカビを防ぐように手当てされた、贅沢な渋柿達ですから。

 最初の雨の日には、ヘアードライヤーの冷風を吹きかけたこともありました。干し柿作りのメンバーに入れられた私のそんな努力のかいもあって、無事に美味しい干し柿が誕生しました。お父さん、クックパッドのメニューレシピにあったんだけど、クリームチーズに干し柿が合うそうよと、娘がつまみを作ってくれました。レーズンに続いてこれも絶対にいけます。幸せな味です。

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