春には苦味を盛れ

No.265 / 2015年2月1日配信

里山にふきのとうやたらの芽など、春の山菜が顔を出すのも間近 です。近所のスーパーではすでにあの可愛いふきのとうがパック入りで売られていました。天然のものではないでしょうが、私はそれでも大歓迎です。雪深い地域では農閑期の「ふきのとうの促成栽培」が収入の助けになっているという話も聞くので、気持ちよく買えます。

私たち動物の身体は寒い時期を乗り切れるように、秋から冬には体内に栄養や脂肪を蓄え、春先の暖かい時期になると、今度は体内に溜め込んだ老廃物等を排出させる必要が出て来るのだとか。新陳代謝や肝臓の働きを活発にするためにはその苦みが必要で、冬眠から目覚めた熊が最初に口にするのは「ふきのとう」だといわれます。

よく出来た話だなあと、自然と生き物のかかわり合いには、ついつい感心してしまいます。私は熊のように「苦い山菜」を最初に食べるわけではありませんが、それでもやっぱり、この季節には自然に手が伸びてしまいます。正月以来の食べ過ぎによる状態を正常に戻さなくてはなりません。それには山菜に含まれる抗酸化力の高いポリフェノール群がやっぱり理にかなっているし、魅力です。

刻んだふきのとうを味噌と混ぜて、アツアツのご飯に載せたら最高です。その旨さは、きっとみんなのグルメ心を目覚めさせてくれそうです。が、それにも負けないのが伝承かめ壷造り・本格芋焼酎『幸蔵』のお湯割りでやる、ふきのとうの天麩羅。青年よ、春には苦味を盛れ、芋の甘味を加えろ、本物の旨みに目覚めよ、ですね。 

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