イワシの骨せんべい
No.323 / 2016年9月11日配信
おつまみにいいですよと、イワシの骨せんべいを頂きました。同じマンションに住む「気の良い隣人」に恵まれた私は、何かと幸せを分けてもらえるのです。その住人家族には、私の酒好きはとうの昔に知られています。「田舎からたくさん送ってきたので」とおつまみが入った袋を二ついただくことになりました。
見ただけでその味が見通せるのが、この手のおつまみです。小さなイワシは開かれ圧力を受けてぺったんこ。醤油と砂糖で味付け、それにゴマがかけられているので、誰でもわかるもうあの味しかありません。甘辛い醤油味とゴマの風味。キャッチフレーズは「おやつやおつまみに、健康骨せんべい。家族みんなのカルシウム補給に!」というところでしょうか。
カルシウムについては思い出深く、幼い頃、母が作ってくれた味噌汁には、出汁に使ったいりこがそのまま入っていました。秋刀魚の塩焼きを食べた後は、残った骨をコンロで炙って「美味しいから食べなさい」と食べさせられました。我が子を丈夫に育てるために、いろいろ工夫をしながら食べさせようとした母の姿が脳裏をかすめます。
記憶では成人日本人の必要摂取量は1日あたり600mgなのですが、調べてみると650mgや摂り過ぎても問題ないのでできるだけ多くといったオススメも。そういうことであれば、もらったイワシの骨せんべいは私にとっては好都合のおつまみ。伝承かめ壷造り・本格芋焼酎「幸蔵」と骨せんべいと母の思い出。飲兵衛の秋、幸せな瞬間です。