カボチャのお化け
No.325 / 2016年10月1日配信
幼い頃から「菜っ葉の煮付け」「大根やごぼうの煮付け」など煮付け料理には随分お世話になりました。というより、好きではなかったけれど、おかずで出てくる確率が高かったので、仕方なく食べていました。人間の舌に美味しさを感じさせるのは糖質の甘み、脂分の甘みだといいますし、野菜の味は味覚が発達していない子供の舌には手強すぎます。
しかし、そういった中でも子どもの舌にでも「理解」できる野菜の煮付けがありました。カボチャです。醤油とともに入れる砂糖のせいもあったとは思いますが、カボチャ自体の甘さとその甘い醤油味には全く違和感がなく、小さい頃からの好物でした。一緒に煮込んでいた出汁用いりこも皿の中に入っていて、いりこは残したらダメよとよく怒られたものです。
近年、カボチャといえばやっぱり「ハロウィン」です。古代ケルト人の宗教的な意味合いも含むお祝いだったものが、アメリカで子供を中心とした催事となり、日本では大人も参加するコスプレパレードに変身してしまいました。当初、お菓子の消費から始まった経済規模も1,200億円になり、なんともう「バレンタインデー市場」の消費額を超えたそうです。
ハロウィンのお化けカボチャキャラクターは私に違うスイッチを入れてくれます。そうです。「夏に収穫が始まったカボチャ」が美味しくなる時期を迎えるという思いもあり、その煮付けが私の食欲に火をつける頃でもあります。伝承かめ壷造り・本格芋焼酎「幸蔵」でやるカボチャの煮付けは最高。ホクホクとした栗南瓜系のカボチャなら、もういうことなしです。