生のホタテ貝柱
No.372 / 2018年1月11日配信
毎年正月休みは「お節料理」やさまざまなご馳走に囲まれて、ついつい食べ過ぎに。さすが日本の歳時記は優れたもので、胃腸を休ませるためにと「春の七草」を使った粥の習慣もあります。おせちや宴会用のオードブルは煮物、焼き物、揚げ物のオンパレードで、さすがに飽きてしまいます。すぐに「カレー」や「うどん」を食べたくなるのも理解できます。
昨年は、予定していた参加者(若者)の欠席で、縁者による正月の宴では料理がさばけなくて困りました。料理が足りないといけないからとの思いが逆目にでてしまったのです。残すのはもったいないので、結局は無理して食べることに。それも前の年以上に。勿論、翌日も。おなかを壊しかねない、または食欲を喪失しかねない正月の三が日でした。
こんな状況下、私を救ってくれたのがカレーやうどんではなく、冷凍庫で登場のチャンスを失っていた「冷凍生ホタテの貝柱」でした。さっそく解凍し、刺し身で食べてみました。ワサビと醤油と貝柱の甘み。ひんやり、つるりとした滑らかな舌ざわりが食欲を生き返らせてくれるじゃありませんか。ため息が出るほど、その美味しさに心を奪われてしまいました。
北の地方の旨いものが九州人の正月の胃袋を救ってくれました。もちろん、鮭もイクラも数の子も、そして昆布だって遙か彼方の北の海の恵みのもの。豊かな北の海と、南北に細長い日本の地形に感謝せねばなりません。伝承かめ壷造り・本格芋焼酎「幸蔵」との相性も良好ですし、我が家ではもう、刺し身用冷凍ホタテの貝柱は必需品に指定されてしまいました。