海響館
No.436 / 2019年10月21日配信
日本で唯一といわれるとらふぐ卸売市場・南風泊(はえどまり)のある山口県下関市。胸をワクワクさせて「とらふぐの刺身定食」を注文しました。ランチにはちょっと贅沢かもしれませんが、とらふぐを食べなかったら、下関を訪れた甲斐がないというもの。ハンドルキーパー役ですので、アルコール抜きのフグ料理がどんなに辛いものか、その無念をぐっと噛み殺して。
下関市にある水族館「海響館」に足を伸ばしました。私は魚介類が好きで、多少の知識はあるつもりです。そういっても、TVで見かけるハコフグの帽子をかぶった「さかなクン」の足元にも遠く及びませんが。まあ、昔、入手していたお魚図鑑にもホコリが被っている状況ではありますが、水族館へのお出かけともなれば、新たな知識欲もモリモリ勝手に膨れ上がってきます。
イルカやアシカの屋外ショー、生息域外重要繁殖地に指定を受けたフンボルトペンギンの姿を見ることができますが、この「海響館」の売り物はやっぱり数多くのフグたちの可愛い姿です。暖かい海に多く繁殖する小型でカラフルなフグたちには目を奪われました。しかし、連れあいに言わせると、私が一番幸せそうに見ていたのは「とらふぐ」の入った水槽のようです。
そのとらふぐが先ほど食べた刺身の「生前の姿」ということです。泳いでる姿を眺めていると、さらにフグ鍋(てっちり)が脳裏をかすめるではありませんか。もう少しでよだれが出てきそう、危ない危ない。水族館内では食に対する欲深さはほどほどにして、さあ、今夜のメニューです。伝承かめ壷造り・本格芋焼酎「幸蔵」時間の後は、お土産のふぐ茶漬けに決まりです。