白菜漬

No.447 / 2020年2月11日配信

 一般家庭における白菜の年間購入量(2015年)は8,379gで、購入するのに約1,200円ほど遣っているそうです。白菜の購入は東日本より西日本の家庭の方がかなり多くて、九州の我が家でも年間平均の1,200円は軽く超えそうです。冬が旬の白菜は数分の1にカットされて、売り場にたくさん並んでいますが、我が家は野菜直売所などから1株丸ごと買っています。

 ただし、1株買いの難点は最低でも4回は鍋料理に使わないと、使い切れないことです。八宝菜に使ってもあまり減りません。時々はしなびた姿を「ごめんね」と言いながらゴミ箱に捨てることに。これではいけないと、一夜漬けの素を買ってきて余った白菜で試してみました。市販の「一夜漬けの素」を加えてビニール袋の中で揉んだだけで出来上がります。

 私が小学生の頃はまだ台所の片隅に漬物用の瓶と木の蓋、そして重し用の大きな石が置いてあり、白菜が出回る季節には大活躍していました。淡い記憶ですが、当時は干し終わった白菜に塩と昆布、唐辛子だけで漬け込んでいたような気がします。「お祖母さんから教えてもらったのよ」と母は抱えた石の重しを蓋に乗せていました。食べ始めるのは1?2週間後です。

 子供なのに、自然の乳酸発酵が進んだ、酸っぱめの白菜漬が好きでした。しかし、今度作った白菜の一夜漬は十分に食べられましたが、あの時代の白菜漬の味と比べるのはちと酷です。母が作った味に加えて想い出という旨みも加わっているからです。あの時の発酵が進んだ白菜漬で伝承かめ壷造り・本格芋焼酎「幸蔵」を一杯やりたいものです。うまいだろうなぁ。

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