煮干しの日

No.483 / 2021年2月11日配信

 2月14日はバレンタインデーだということは誰だって知っていることですね。しかし、その日が「煮干しの日」だということを知っている人は少ないと思います。「2(に)、1(棒)、し(4)」という、やや強引な感がある記念日の設定ですが、勇気を持って、煮干しの普及のために立ち上がった(?)全国煮干し協会に拍手を送りたいと思います。

 近年は日本の食スタイルが大きく変化してきたためか、煮干しの生産量は大きく減ってきています。1992年には約9万4千トンあった生産量も26年後の2016年には約5万6千トンへと、約4割も減少。朝食の味噌汁に煮干し出汁を使っている我が家では実感しづらい、少し寂しいデータではあります。もっと応援しなくては、と判官贔屓の気持ちに力が入ってしまいます。

 家人は翌朝の味噌汁のために前夜の就寝前に煮干しを水に浸けています。その出汁の取り方は、私が小さかった頃の母のいりこ(煮干し)の出汁のとりかた(沸騰させた湯の中で煮出す)と違います。家人曰く「水出しのほうが煮干しの雑味が出にくく、すっきりした味になる」ということです。もっと上品な味にするときは頭とはらわたを除くのだとか。

 煮干し出汁の白味噌仕立ての味噌汁のある幸せな食卓は言うまでもありませんが、これまた好きなのが「いりこの胡麻の佃煮」です。甘っ辛い醤油味の佃煮は正月は「田作り」としても舌を喜ばせてくれましたし、伝承かめ壷造り・本格芋焼酎「幸蔵」の肴にぴったりです。煮干し協会だけでなく、イワシの子供たちにも拍手を送らなくてはなりません。

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