グリーンアスパラ

No.490 / 2021年4月21日配信

 「お父さん、せっかくだけどこの茎硬いよ」と娘が茎の皮を皿の上に取り出しました。「おかしいなあ?綺麗にピーラーで剥いたはずなのに」と、皿に乗ったオリーブ油で炒めたグリーンアスパラを眺めます。根元近く茎の皮が硬いくらいは知っているので、問題ないと思っていたのですが、剥き方が浅かったのかもしれません。気合を入れて、粉チーズまで振りかけたのに、ぶつぶつ…。

 グリーンアスパラが美味しい季節になりました。旬は春から初夏で、茹でたり焼いたりして食べると最高です。近郊の直売所やスーパーの野菜売り場でも新鮮なものがたくさん並んでいると思ったら、それもそのはず、九州はアスパラガスの王国だったのです。産地としては北海道がトップですが、私が住む九州もベスト8までに、2位の佐賀県をはじめなんと4県も入っていました。

 それにアスパラガスにはその名のようにアスパラギン酸というアミノ酸がたくさん含まれているそうです。アスパラギン酸は疲労回復をうたった栄養ドリンクにも使用されていて、若い頃からよく聞く成分でした。おまけにルチンという毛細血管強化に役立つアンチエイジジング成分まで入っているそうです。美味しくて健康に良いとなれば、もうこの季節はアスパラ三昧しかないでしょう。

 せっかくだからと、娘ににわか仕込みの蘊蓄を聞かせました。「俺がなんでグリーンアスパラを茹でずに、オリーブオイルで焼くかわかる?入っているルチンやビタミンB群は水に溶けやすいから、流出を防ぐためにそうするんだ」「そんなことくらいわかっているわよ」と軽く一蹴されてしまいましたが、今夜も幸せな食卓。伝承かめ壷造り・本格芋焼酎「幸蔵」も美味しかったし。

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