スマホ脳

No.492 / 2021年5月11日配信

 地下鉄などの交通機関を利用している人が、座席に座るや否やスマホを取り出し、覗き込んだり文字を打ち込んだりしています。短い移動期間くらいスマホ画面を見なくてもよいのではないかと、これまでは冷ややかに見ていました。多分、スマホでのメールやSNS、それにゲームでしょうが、私はラインもほとんどやらないしと、いつも外野席気分で心の中で、ヤジだけ飛ばしていました。

 先日、娘に「お前、スマホばかり覗き込んでるけど、姿勢も悪くなるし、目にも良くないんじゃないのか?」と言うと、「お父さんだって野球中継のTV見ている時に、結構スマホを見ているくせに。よく他人にそんなこと言えるよね」と思わぬ反撃を喰らってしまいました。いつの間にか私も、他人事だと思っていた「スマホ手放せない病」に感染してしまっていたのです。とほほ、怖い、怖い話です。

 話題になっていた、アンデシュ・ハンセンというスウェーデンの精神科医が書いた『スマホ脳』を読んでみました。人間は狩猟時代の昔から生き残るためには新しい情報が必要だったといいます。情報を持たない人間は危険を察知できずにライオンの餌になるしかなかったのです。返信メールやSNS反応が気になるのも、生き抜くための新しい情報を得ようとする本能的な行動なのかもしれません。

 とはいえ、他人の反応や社会の瞬時を必要以上に気にしすぎるのはどうでしょうか。情報を処理したり判断する能力にも限りがあるので、過ぎればストレスも容赦無く溜まっていくはず。精神衛生上、良いはずはありません。ウオーキング中も、歩数を気にしてスマホを覗き込んでいる私も病の一歩手前かも。いかんいかん、伝承かめ壷造り・本格芋焼酎「幸蔵」で脳をリラックスさせなくては。

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