怪我の功名
No.585 / 2023年12月11日配信
食卓の上の大皿にドーンと乗っていたのは大きな鯛の頭のアラ煮。迫力あるサイズなのに手頃な値段なので助かるわ、と庶民代表の家人が口を開くと私も大きく頷く我が家。エラや首周りは結構身がついていて、突いてみるとたくさんの身が取れます。ウマイ、ウマイと調子に乗って、伝承かめ壷造り・本格芋焼酎「幸蔵」片手に生姜が効いたアラ煮を楽しみました。
調子に乗りすぎたのかもしれません。油断があったのか、小骨も一緒に飲み込んだのでしょう。喉の奥にチクっと痛みが走りました。すぐに洗面所の鏡で喉の奥を写しましたが、よく見えません。唾液を飲み込むたびに、嫌な違和感を感じます。コップに残っていた幸蔵を飲み干した後、やっとの思いで、明日病院に行こうと決意を固めました。あぁ、こんなことで病院か。
翌日訪れた耳鼻咽喉科ではカメラを差し込まれ、画像モニターで見せてくれます。「魚の骨は見つからなかったですよ」と院長。「それより、鼻の調子は悪くないですか?赤く腫れているようですし、治療した方がいいですな、これは」と、別の治療宣告。そういえば、よく鼻が詰まるようになったし、秋もブタクサへのアレルギー反応も強く出ていました。
鼻への噴霧点鼻薬とアレルギーを抑える飲み薬をもらって帰宅。すると、1週間後位から、鼻水も減り、調子が軽くなり、この数年無かったくらいの心地よさ。その後、夜寝る時も口呼吸から脱出することができるように。なんという怪我の功名。鯛のアラ煮を作ってくれた家人、そしてその小骨にも感謝しなくてはなりません。勿論、病院行きを決めてくれた幸蔵の一杯にも。