パルミジャーノ・レッジャーノ
No.616 2024年10月21日配信
ハード系というだけあって、最初に口にしたときは「こりゃ、硬くて食えたもんじゃないな」とパルミジャーノ・レッジャーノに毒づいたことがあります。自分のチーズ観と全く違う(自分の未熟さをさて置いて)チーズに罵声を浴びせるとか、もってのほかの行為というもの。それなのに、私が真っ当な人間でいられるのは、春菊のオリーブオイル焼きを掲載していた情報誌のおかげです。
一度紹介したことがありましたが、そのレシピを自分で作って初めて「パルミジャーノ・レッジャーノ」の凄さを感じ取ることができました。単純に春野菜をオリーブオイルで焦げ目がつくくらいに焼き上げただけ。もちろん塩と黒胡椒は必要ですが。そこに擦りおろしながらかけていくと、野菜のグリーン色の上に白い粉雪が降ったようになり、味はもちろんビジュアルも満点。
昔から馴染んできたパスタに振りかけていた粉チーズのパルメザンチーズとは異なるそうです。パルメザンチーズは生産国や産地にはこだわらないそうです。ところが「パルミジャーノ・レッジャーノ」はイタリアのエミリア・ロマーニャ州などの特定の産地に限られるのだとか。800年以上の歴史を持つ品質はその伝統を守るように、EUの原産地名称保護制度で守られています。
今年はイチジクやキウィに生ハムを巻いて、オリーブオイルと黒胡椒、パルミジャーノを擦ったものをよく食べました。もっと簡単なものをと調べたら、パルミジャーノ・レッジャーノに煮詰めたバルサミコソースをかけるだけのものがありました。うーん、これは究極だな。伝承かめ壷造り・本格芋焼酎「幸蔵」に登場を願うしかありませんね。今度試してみます。