ノーベル賞
No.329 / 2016年11月11日配信
また今年も日本人による栄えある「ノーベル賞」の受賞が決定しています。医学生理学賞に大隅良典・東京工業大学栄誉教授が決まり、大隅教授の母校(高校)が同じ市内にあるせいか、とても身近に感じてしまいました。基礎科学分野の研究で成果を出せたのも、人がやっていないことを地道にやってきた成果であると話をされていました。耳が痛い話です。
21世紀になって日本人のノーベル賞受賞者は16人目となるそうですが、研究の世界でも「経済優位性を保つ為に急いで結果を出すこと」が求められている現状が、この先の日本の基礎研究に影を落とすかもしれないとのことです。少し心配ですが、仕事の日常を考えても、結果を出す為に何をなすべきか、そのスピード感が常に求められていますので、理解できる気もします。
ノーベル賞からは程遠いところにある私にだって、大隅教授が言われたコツコツと地道に行動を続けていく努力の大切さはわかります。ただ、昨夜も疲れていたからといって、寝る前の腹筋運動をサボるか続けるか悩んでしまうような男だから、「継続」というハードルが私にとってなんと高いものか‥‥。「地道に」が本当に苦手です。
「三日坊主でしょうね、お父さんの『頑張る』はあまり長続きしないから」と家人が笑います。「あっ、そうそう。焼酎の幸蔵だけはずっと一緒のものを飲んでるわね。酒の肴にうるさいところも昔から変わらないかな」。当たり前だ、男が簡単に好きなものを変えちゃいかんだろ。地道に続けなくちゃ、とつい声を大きくしてしまいました。私の唯一の地道です。