加山雄三さん

No.540 / 2022年9月11日配信

 脳梗塞を患いながらもリハビリの結果、再びファンの前に立てるようになった加山雄三さん。コンサート活動の様子をテレビで見ましたが、どんな困難なことがあっても「前向きな姿勢」と「ファンを大切に思う心」を失わないその人間力に驚かされました。そんな加山さんも、年内をもってコンサート活動から引退されるということです。まだ歌えるうちに辞めたいということのようです。

 加山さんは私の兄が小さい頃から憧れるスターでした。もちろん私も連れて行ってもらった映画「若大将シリーズ」で、その格好良い加山さんを何度も目にし、好きになりました。どこで覚えたのか、兄は「君といつまでも」はもちろん「蒼い星くず」や「旅人よ」などの歌をよく家の中で歌っていました。おかげで入社したての頃、私もカラオケで「旅人よ」をすんなり歌えたことに驚いたものです。

 長く一緒に同じ職場で頑張っていた友人は、カラオケで必ず河島英五の「時代おくれ」を歌うような人間でした。私以上に頑固な性格で、その一途さは半端じゃありません。男(人間)のプライドを大切にしていて、納得いかない時には上司も得意先も関係なく反対していました。そんな友人が40歳を過ぎた頃に加山雄三さんの「海 その愛」を熱唱するようになりました。今でも胸に響く歌です。

 ある日、その友人から酒を誘われました。「まだ誰にも言っちゃいないけど、肝臓に癌が見つかったんだ」と切り出しました。その頃のがんは今よりもっと難しい病いでした。「海 その愛」の歌詞と曲ははそんな状況下の友人の心を捉えたのです。思えば伝承かめ壷造り・本格芋焼酎「幸蔵」を何度も一緒に飲みました。今年も夏の初めに一緒に飲んだし、まだ元気そうでした。また来年も、ねっ。

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