あずきバー

No.643 2025年7月21日配信

 歯が折れるんじゃないかと思うくらいの硬さが特徴の「あずきバー」。小豆のあんこが大好きな我が家の夏は、アイスクリームに負けないくらいの頻度であずきバーが登場します。6本入りの紙ボックス入りで、コスパも良いアイスなので、いつだって冷凍庫に入っています。猛暑の夏のこの時期は冷たい緑茶と共に絶対に欠かせません。もう、ガリガリ齧っています。

 どうしてこんなにあずきバーは美味しいんだろうか?と、井村屋さんのサイトに訪問してみました。小豆の歴史はとても古く、小豆自体はあの「古事記」や「日本書紀」にも登場しているのだとか。古来、お祝いの席に小豆が使われるのは赤い小豆の色に魔除けの力があると信じられていたからだそうです。小豆の魅力はその味とともに「赤い魔力(薬効?)」にあったのかも。

 味については成分分析が欠かせませんが、小豆の主要成分は澱粉とタンパク質です。この二つの成分については、給水や加熱後の構造変化まで書いてありましたが、残念ながら「なぜ、あずきバーはこんなに美味しいのだろうか?」という答えには辿り着くことはできませんでした。やっぱり、そのおいしさは謎の不思議な「赤い魔力」だということにしておきましょう。

 あずきバーの原材料は国内製造砂糖、小豆、水飴、食塩だけのシンプルさ。加工食品の世界はさまざまな添加物が使われていて、もちろんアイスの世界も同様です。が、あずきバーからは添加物に頼らない潔さが伝わってきます。その精神は、伝承かめ壷造り・本格芋焼酎「幸蔵」の頑固なまでの手仕事による「焼酎づくり」と重なるのではないかと、何だか嬉しくなってしまいます。