りんごのほっぺ

No.403 / 2018年11月21日配信

 私のマンションは小学校の側なので、早朝は登校児童たちに沢山出会います。すれ違うどの顔を見ても元気いっぱい。賑やかなその光景は健康サプリメントより効きめがありそうです。ただ、不思議に思うのは、子供達のほっぺが赤くないことです。昔は北風が冷たくなるころには、みんなのほっぺは「紅玉りんご」のように赤かったような気がしていたのですが。

 時代が変わった今は、しもやけの手にりんごのほっぺという「風の子」イメージをもう改めた方がいいのかもしれません。そういえば、りんごの世界も変わってしまいました。小さい頃のりんごといえば「紅玉」といわれる品種が一般的で、ずいぶん酸味も強かったような気がします。今は甘い品種が豊富で、果物好きの私にはずいぶん「いい時代」になったものです。

 久しぶりに娘がお菓子を作ってくれました。「フライパンでも簡単に作れるのよ」と言って出してくれたのがりんごを焼いたお菓子。「りんごのタルトタタンっていうの」と聞きなれない名前を教えてくれました。なんや、そのトタンとかいう屋根みたいな名前は、と聞き返したら、タタン、タタンよ。フランスのタタン姉妹が考え出したの!

 めったに食べないりんごのお菓子の美味しさに舌がびっくり。りんごの甘酸っぱさとタルトの甘さの取り合わせが最高です。めったに褒めない私も、感情が高ぶり、不自然なほど娘を思いっきり持ち上げてしまいました。「酔ってもないのに、どうしたのお父さん。なんか、ほっぺたも赤いわよ」。伝承かめ壷造り・本格芋焼酎「幸蔵」の一杯にも劣らない、いいひと時でした。

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