為せば成る

No.347 / 2017年5月1日配信

 「うまくいかないことを、他人のせいにしたらいけないよ」と、母は幼い私に言い聞かせました。母はあまり格言めいたものを息子達に語りませんでしたが、「為せば成る 為さねば成らぬ 何事も 成らぬは人の 為さぬなりけり」という歌だけはしっかりと心に残してくれました。「為せば成る」だからねと、消極的な態度によくカツを入れられたものです。

 幼いその頃は江戸時代の米沢藩主・上杉鷹山の名言だとかは知る由もありませんでしたが、やっと数年前に知ることになりました。関ヶ原の戦いで西軍についた上杉家は徳川家康に大幅に石高を減らされてしまいます。その窮地に陥った米沢藩の財政を立て直したのがこの上杉鷹山で、藩の改革に当たって良い言葉をいろいろ残しているそうです。

 以前、駐日アメリカ大使だったキャロライン・ケネディさんが米沢市を訪問してニュースになっていました。父であるジョン・F・ケネディ元大統領が生前に上杉鷹山を尊敬していて、鷹山の姿勢や生き方を聞かされていたのだとか。鷹山のその考かたに共鳴できる海外の著名な政治家が実際にいたとは驚きです。

 母が言う「為せば成る」の精神は私には宿らなかったけれど、トライすることの大切さは感じています。伝承かめ壷造り・本格芋焼酎「幸蔵」の相棒(肴)探しはそのひとつです。つまみへのこだわりを実践することで、人生が豊かに膨らみ、幸せレベルもぐんと引き上げてくれています。美味いもの大好きな私に今年も母の日が近づいてきました。

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