アコースティック
No.330 / 2016年11月21日配信
以前、猫のしっぽ・カエルの手というNHK・Eテレ番組の事を書いたのですが、その中で番組中に使われているピアノソロの曲が、どうしても忘れられずに調べてみました。川上ミネさんというピアニストが作曲して演奏しているのですが、今やスペインと日本を股にかけて大活躍されている方でした。日本では世界遺産に登録された清水寺で去年より演奏会も実施されているのだとか。
早速iTunesで曲を購入しましたが「道」「日記」などの曲は、ヒーリングを目的に作られた音楽もびっくりの「癒し」を私に与えてくれています。購入後早速、秋の夜長、布団の上で行うストレッチのバックグラウンドの曲に流しています。これまではエンヤの曲、夏はハワイのイメージミュージック(アコースティックギター)で筋肉を伸ばしたりしていました。
リーンリーンと夏の終わりの鈴虫の鳴き声から始まる季節はアコースティックな音の世界。やっぱり秋は静寂に溶け込みやすい自然な音ほど心に残ります。煙が充満するジャズ喫茶で長髪を揺らしながら過ごした春、野外のロックフェスで拳を振り上げていた夏。そして今、アコースティックな優しい響きが馴染む秋。何か人生を暗示しているようで、妙に納得してしまいます。
「お父さんが最高っていうけど、私にはそれほど……」と、娘には1950年代のビル・エバンストリオは好評ではありません。ベースのスコット・ラファロ、ドラムのポール・モチアンとの伝説のトリオもワルツ・フォー・デビーも形無しです。秋には最高なんだけどなあ。伝承かめ壷造り・本格芋焼酎「幸蔵」のようなアコースティックな旨味を音に感じるからです。