鷹の爪
No.284 / 2015年8月11日配信
ピリッと辛い食べ物が好きです。カレーは辛口、中華料理は四川風、キムチだって辛くなくてはいけません。刺身はワサビをたっぷり効かせて、焼き餃子はラー油をしっかり絡ませます。夏はあまり食べませんが、鍋料理は「ゆずごしょう」をトコトン効かせます。パスタ料理では必ず最初に「唐辛子とにんにく成分」をオリーブオイルに移します。
お父さんは辛いものが大好きだけど、それって度を超すと食品の本当の味が分らなくなるでしょ。と、娘から癪に障る正しい指摘。流行のことについての「ついていけない性格」をつつかれるのはかまいません。しかし、人生経験の少ない娘から「大人の好み」についてのことで、いろいろ意見をもらうわけにはいかんのです。
「じゃあ、聞くけど、お前がペペロンチーノに使っている鷹の爪は何科の植物か、知ってるか?」とムキになって筋違いの質問を浴びせます。もつ鍋に使う「柚子ごしょう」は唐辛子なのに何故青いのか、知ってるか?」と、さらに追い打ちまでかけます。「それと香辛料を使いすぎるのとは話が全然違うよね」と、娘が口を尖らせます。
レッドペパーと呼ばれる唐辛子は世界中にあるが、鷹の爪は日本が誇る品種だ。料理以外でも、焼酎に1個丸ごと浮かべて飲んでもビリット感があってウマイ。金魚って言うんだ、どうだ!娘は挑戦的で大人げない私の言葉にあきれっぱなし。そう言ったものの、伝承かめ壷造り・本格芋焼酎『幸蔵』は金魚にするよりそのまま飲むのが一番ですが。少しばかりピリピリし過ぎたかな。