アラ鍋

No.256 / 2014年11月1日配信

玄界灘からの北風が冷たく感じる頃ともなれば、私の住む街はお相撲さんでドドッと溢れかえります。彼らとすれ違うと、鬢づけあぶらというんでしょうか、独特の甘い香りが漂ってきますが、毎年その匂いが師走の迫って来ていることを知らせてくれます。博多の街では大相撲九州場所は冬の入口なのです。

 有名だったハワイ出身の力士は、上手なカラオケで飲み屋さんで場を盛り上げていたし、昔はサウナで見かけた関取もいましたが、その背中の大きさには感動すら覚えたものです。そして、最近食事にでかけた店は元関取がやっている店で、塩ちゃんこ鍋が美味しかったし、街の中心部にある屋台の大将も相撲界出身の方でした。

 話を聞くと、毎年、アラ鍋(クエ鍋)を楽しみにしている関取もいると聞きます。私だって喉から手がでそうな程、アラ鍋を食したいのですが、高額なために涙をのんでいるのです。鯛でもない、ふぐでもない、あのアラならではの何ともいえない食感。鍋をつついているあいだの、その幸せ感はハンパじゃありません。思い出すだけで唾液線が緩んできます。

 子供の頃は大鵬だの柏戸だのと、相撲の話題も多かったものですが、近年、身の回りでは会社でも家庭内でも昔ほど人気がありません。私はアラ鍋とまではいきませんが、大相撲も結構好きです。逸ノ城や遠藤等、フレッシュな力士に期待して…。伝承かめ壷造り・本格芋焼酎『幸蔵』をやりながら、休日に観るテレビの相撲はとってもいいものです。

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