七夕そうめん
No.207 / 2013年6月21日配信
真夏に向かう季節で、気温とともに湿度も高い毎日。ショッピングセンターにも竹や笹を使った「七夕飾り」が登場し、夏の風情を楽しませてくれます。七夕は幼い頃から「天の川」「彦星と織姫」の物語や願い事を書きいれる「短冊」を飾る行事で馴染みがありました。行事の背景にはスケールの大きい銀河や神話の世界があるので、夢があって大好きでした。
最近では、七夕で「そうめん」を食べましょうという、スーパーの提案をよく目にしますが、私には「七夕だからそうめんを食べた」という小さい頃の記憶はありません。調べてみると、確かに全国乾麺協同組合連合会が昭和57年から7月7日を「七夕・そうめんの日」と決め、そうめんのアピールをはじめたのだそうです。
その七夕そうめんは、昭和に始まった話ではなく、平安時代の宮中儀式で七夕にそうめんを供えたことから来ているのだとか。当時からそうめんは優れた栄養(カロリー)吸収力が知られ、健康を願う儀式にふさわしかったのでしょう。今では健康のためにというより、つるっとした冷たい美味しさを「七夕らしく演出して」楽しもうというという趣の食卓イベントといえそうです。
昨年の七夕はちょうど土曜日だったので、「七夕そうめん」を家族で実施。食卓のそうめんを前にして「そうめんが天の川っていうから、川向こうに座っているお父さんが『彦星』ってわけ?」と娘が笑いました。「オレじゃ、不満か?」ロックグラスの伝承かめ壷造り・本格芋焼酎『幸蔵』がテーブルで微笑んでいたのを憶えています。今年も日曜日だから、娘と一緒にそうめん喰うか!