新しい冷蔵庫

No.206 / 2013年6月11日配信

 結婚と同時に買った冷蔵庫がついに息を引き取りました。長年付き合ってくれた冷蔵庫だけに、処分のため引き取られていく姿を見ると寂しい気持ちになります。最近、庫内温度調整時に、「ブ~ン」と異常に大きな音を立てるようになっていました。それに、特に冷凍スペースの容量が足りなくなり不便さもつのっていたので、今回の新旧交代は仕方のないことでした。

 ピカピカと白い歯を光らせながら、新しい冷蔵庫が笑っているように見えます。ということは、私の心が嬉しがっているのでしょう。たいした用もないのに、台所に顔を出してはやたらと冷蔵庫のドアを開け閉めするようになりました。家人からは「子供みたい」とからかわれてしまいました。「なんでも新しいっていいなぁ」と返すと、長く連れ添っている家人は「ぷぃっ」と向こうを向きました。

 幼い頃、食品店を営んでいた親戚がありました。すでに、電気冷蔵庫は出現していましたが、そのお店の冷蔵庫は「ブロック氷」を上部にいれて、その冷気で庫内温度を下げる仕組みのアナログなものでした。夏に遊びにいったとき、その冷蔵庫から冷えたスイカが丸ごと出されたことを思い出します。兄と私は夢中になってその(程よい冷たさの)スイカに齧りついたものでした。

 現代の科学技術は凄いもので、外見の大きさは前の冷蔵庫とそうは変わらないのに、容量は1.5倍になりました。「よ~し、これならスイカが丸ごと収まるな!」と言うと、「丸ごとはダメですよ、入れるものいっぱいあるんだから」と家人の声。まあ、いいか、スイカ丸ごとは。伝承かめ壷造り・本格芋焼酎『幸蔵』も新しい氷でさらに美味しくなった気がするし。

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