ブリカマ
No.193 / 2013年2月1日配信
市場に出回っているブリ(ハマチ)は「養殖モノ」が天然モノの漁獲量を大幅に上回っています。特に養殖ハマチでは九州からの出荷量が多く、鹿児島県が一番多いようです。その味も養殖技術の進歩で、天然モノにかなり近づいたといわれます。脂の質も良くなってきたと、満足する消費者も多くなってきたようです。
私も日常的に食べているのは「ハマチ」と呼ばれる養殖の若いブリです。「ブリ」という名前は、体長が80センチ以上あってはじめて名乗れるのだそうです。養殖のハマチもいいけど、やっぱり厳寒のこの時期は、脂が乗った天然の寒ブリがイチバン!ぷりぷりとした刺身の旨さを想像するだけで、もうたまらなくなります。
先日、生産者直売所の魚コーナーで、大きなブリカマを見つけ購入しました。うちの魚焼きグリルで焼けるかなと、サイズの不安もよぎりましたが、「ブリカマの塩焼き」のウマさの記憶に一気に寄り切られてしまいました。笑いをかみ殺しきれなく、ウホウホと、スキップ気分で帰宅。同時に購入した大根とレモンも一緒に、家人に差し出しました。
ブリの首回りやヒレの下の部分の美味しさは言うまでもありません。塩焼きの焦げた皮を剥き、身をつまむと、じわっと良質な脂がにじんできます。ちょっと贅沢な塩が旨味をさらに増幅。「『魚を見分ける目』を持つ父親を持てて、幸せだろ?」娘に、どうだと胸を張ります。伝承かめ壷造り・本格芋焼酎『幸蔵』のお湯割りがある冬の食卓。温かくて幸せです。