サバ味噌缶
No.141 / 2011年8月21日配信
「懐かしいなぁ、乾パンじゃないか」と、私はテーブルに置いてあった背の高い缶詰を手に取りました。「いつ買ったか憶えてないし、賞味期限を確かめようと思って出してみたけど、やっぱり過ぎてたわね」と、家人は防災食の買い替えを考えているようです。その乾パンの缶詰の賞味期限は当時の印字を見てみると2010年9月28日になっていました。
家人に乾パンが入っていた非常時持ち出し袋セット(中に乾パン缶詰2個、アルファ白米・赤飯・五目各1袋、サバの味噌煮込み缶詰、サクマのドロップス缶、ろうそくセット、非常トイレセット)を見せてもらいました。少し小さめの銀色のリュックサックタイプです。私も家の中のことを知らなさすぎる男の一人で、つい、家人の備えには感心してしまいます。
防災の日は9月1日。「災害認識と災害時への備えやその対処」を国民へ意識付けるための強化日です。この日は1923年9月1日に発生した「関東大震災」に因んだとされ、台風が多く訪れる二百十日にも当たることで、防災の日に決められたそうです。「ところで、好きなサバ缶も入ってるって、凄いセットだなぁ」と再び感心。
「お母さんがお父さんのために特別に入れたんだって」と娘が言いました。家人の思いやりが伝わってきます。娘に丼ごはんを頼みました。その白いご飯の上に、賞味期限切れのサバの味噌煮込みをバサッとかけました。「ウマイ!」「ふふっ、お父さんのグルメもそのレベルね、やっぱり」と娘がニヤリ。今日ばかりは家人の「備えの心」に感謝です。今夜は伝承かめ壷造り・本格芋焼酎『幸蔵』のロックが一段と旨く感じます。