バーゲンセール

No.79 / 2009年12月1日配信

 夕暮れ時の街はクリスマス用の灯りにライトアップされ、艶やかな輝きを放っています。暖かい光に飾られた歩道の街路樹。広場では大きなツリーが道行く人の歩みを止めさせています。イルミネーションの光がツリーを見上げる顔を美しく照らしだしています。クリスマスソングが流れ、手をつなぐ恋人達の笑顔にほっとさせられる季節です。

 とはいえ現実の風は冷たく、先の読めないデフレの不況。支給額が大幅に下がったボーナス。景況感はまるで井上陽水が若い頃に歌った「氷の世界」のようです。そんな中で、ジングルベルの曲に煽られるようにやってくるのが恒例・冬のバーゲンセール。ものが売れない2009年。売り上げの昨対割れが続く百貨店の祈りも叶えられるといいですね。

 以前に比べると買い物の数がめっきり減りました。もともと買い物の少ない方ですが、それでも私は昔からこの時期に限っては、好んでウェア類を買っていました。数少ないトラッドブランドショップのバーゲンが始まっていたからです。若い頃、VANのスタイルに憧れて、それ以来ヘビーではありませんがトラッド派を通しています。

 濃色スーツに白いソックスはだめだよ。服装もTPOをわきまえなくちゃ。クリスマスが近づき、バーゲンセールが始まると、メンズファッションの伝統的なスタイルを大切にする心を教えてくれた、故石津謙介氏を想いだします。その言葉は伝承かめ壷造り・本格芋焼酎「幸蔵」の伝統の味に重なります。私は「大切なものを守り続ける姿勢」が感じられるものが大好きなのです。

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