エルニーニョ

No.70 / 2009年9月1日配信

 この夏はゲリラ豪雨が各地を暴れ回りました。土石流に潰された家屋、高速道路で土砂崩れに巻き込まれた自家用車。竜巻やダウンバーストで飛ばされた屋根。リアルな報道映像がTVで茶の間に沢山届きました。私の住む地域では博多祇園山笠の追い山(7月15日未明)前後に梅雨は明けるのが普通なのですが、今年の梅雨明けは8月5日になってしまいました。

 はっきりしない梅雨明け、そして日照時間の少ないジメジメとした夏が数年に一度やってきては、気分をイライラさせてくれます。エルニーニョ現象。この気候変動は地球上の大きな自然現象によって引き起こされる事が分かっています。南米ペルー沖の海水温が高くなると、私たちの住む東アジア、西太平洋地域の海水温が低くなる現象を引き起こすらしいのです。太平洋高気圧の勢力は弱々しく、めそめそと冷夏傾向を招くわけです。

 エルニーニョという名前はアンデス山脈の高地から流れてくる風を思わせますが、彼の性格はといえば、おそらく暗いのでしょう。日本の夏をけっして元気にしてはくれません。この夏は我が家の家事責任者から「ちょくちょく雨は降るし、湿度も高いし、洗濯物が乾かなくて本当に困るわ」と愚痴の直撃を何度も受けることとなり、いつにも増して私の気持ちは晴れませんでした。私もまた、エルニーニョ現象の犠牲者なのでしょう。

 エルニーニョ現象は現時点ではどうやら冬まで続きそうな見通しです。近年では2002年春~冬と2006年7月~2007年2月に発生しましたが、そういう年は暖冬になるのだとか。暑さ寒さも厳しいのは辛いけど、冬はやっぱり少しくらいは寒くないといけません。伝承かめ壷造り・本格芋焼酎「幸蔵」のお湯割りが旨い季節を、私は今から待ちわびています。ロックグラスの幸蔵を右手に持ち、初秋の向こう側をぼんやりと眺めながら。少し気が早すぎるでしょうか?

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