贅沢な季節

No.36 / 2008年9月21日配信

 私たちを取り巻く季節が秋を告げると、美味しいものが一斉に食卓を飾り始めます。秋刀魚をはじめとする海の幸、そして秋に収穫を迎えるたくさんの山の幸・大地の恵み。秋風が涼しくなってくると食欲もグンと増して、身体が収穫の季節に対応できるようになるのが不思議といえば不思議です。

 秋刀魚の塩焼きならば、カボスやレモンをぎゅっと絞ります。露地物のカボスは「10月にかけてが旬」といわれるので、大分県(幸蔵酒造のある宮崎県の隣の県・大分県はカボスの特産地)の人は幸せです。ひとつの料理で旬をダブルでいただけるなんて、凄く贅沢ですね。

 脂の乗りも良くなってきた秋アジの刺身も旨味を増し、晩酌党をワクワクさせます。独特な九州のとろりと甘くて濃い「刺身醤油」に少しつけていただきます。黒い刺身醤油の表面にさっと広がる魚の脂。おろした生山葵の味と相まって、えも言われぬ美味しさです。

 ミシュランの星が付いた店にはかなわないかもしれませんが、「秋の旬の味覚」は家庭でしっかりと楽しめるところが凄いところです。松茸は準備できなくても、良質の椎茸は手に入れることができます。大振りの椎茸のひだの部分に醤油を垂らして、バターも少々乗せて焼いてください。それに一味唐辛子をさっと振ります。旨い! 伝承かめ壷造り・本格芋焼酎「幸蔵」と相性もばっちり。私はこの豊潤で贅沢な季節が大好きです。

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