あけましておめでとうございます。

No.10 / 2008年1月1日配信

 私は郵便受けから輪ゴムで束ねてある年賀状を取り出す瞬間が大好きです。日が当たる、風のない元旦の静かな朝なら舞台は最高。遅い目覚めに少しまぶたを腫らせながら、手にする賀状の厚み。携帯メールにはない紙の温度と手触り感があります。新年特集と折り込みチラシで分厚くなった新聞を抜き取り、家の中へ。

 もう20年以上は顔を合わせていない学生時代の友人。独身時代にお世話になった食堂のおばさん。最近は声さえも聞くことのない、職場を去っていった後輩。年賀状のやり取りだけになった人も多くなりました。当時の顔がオーバーラップして、心温まる時間が流れていきます。パソコンで作ってあっても、余白に手書きコメントのある年賀状ならば心は伝わります。

 この2、3年、お屠蘇を交わした後、妻と娘はワイン片手におせちの出来に評価を下します。「この黒豆、今ひとつね」と、対象はほとんどデパートやスーパーの出来合いのもの。「人が作ったものへの評価は構わないけど、もっと心が伝わる自家製のおせちの顔を拝みたいものだ」とのどまで出かかった、私の「刺のある言葉」をいつもゴクリと飲み込ませてくれるのが「幸蔵」なのです。

手づくりの大切さを伝えてくれ、言葉の刺をやさしく抜いてくれる伝承かめ壷造り・本格芋焼酎「幸蔵」は、今年も我が家に幸せを運んでくれるでしょう。

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