深夜のテイラー・スイフト
No.588 / 2024年1月11日配信
2023年にリリースされたアルバム「スピーク・ナウ」はテイラー・スイフトが十三年前(2010年)のアルバムの再録音でした。当時、ビルボード200で初登場1位となった素敵なアルバムです。その頃のアメリカでは、ギターを抱えて健気にカントリーソングを歌うあの彼女はどこに行ったんだ、と変化を嫌う批判めいた声もあったようですが、私は全く気になりませんでした。
その頃ヒットしていたリアーナのアルバムとともにネットからのダウンロードで購入したアルバムで、何度も聴きこんだ記憶があります。テイラー・スイフトは声が最高。少しハスキーな声が大好きなんです。ビートルズのジョン・レノンがそうであったように、シルクの衣擦れを思わせるような魅力的な声で、語りかけるように歌う声にはもう神が宿っています。
今より十数年前の冬。私は何回も飲み会をこなしていたことを思い出します。午前様の帰宅となればタクシーも深夜割増料金。できるだけ地下鉄の最終便にと頑張っていましたが、最終便には危険がいっぱい。降りるべき駅を何回も寝過ごしていました。その時もリアーナの曲で歩いて家に戻りましたが、反省したはずなのに今回も大チョンボ。甘い精神につける薬はありません。
通り過ぎるタクシーには知らんふりをされて、深夜の冷たい北風の中、泣きそうな気分。今回は伝承かめ壷造り・本格芋焼酎「幸蔵」のお湯わりのような温かいテーラー・スイフトの声に支えられて、深夜のウォーキング。スマホのバッテリーはギリギリセーフ。娘に知られず、「いい歳をして、飲み歩きはやめてよね」の声は聞かずに済みました。冬の飲み会はやばいです。