さきいか

No.538 / 2022年8月21日配信

 独身時代にたくさんお世話になったものの一つに「さきいか」があります。友人と、または一人で飲酒するときには手軽なつまみが一番ですので、当時から開封すればすぐに食べれて、旨味のインパクトが強い袋入りの「さきいか」が最強のつまみでした。そういえば私の父親もよくイカの干したものを炙って裂いて、マヨネーズと醤油、七味唐辛子で食べていたのを思い出します。

 友人とよく行った「グラスホッパー」というお店には、さきいかをバター焼きしたメニューがありました。フライパンで炒めた後、最後に洋酒(?)を振りかけると、熱せられたフライパンの上でアルコールが炎となり、フライパンを握る筋肉隆々のマスターの二の腕が赤く映えていたのを思い出します。若者に優しい値段だったので、よく食べさせてもらいました。サンキュー、マスター。

 その時期、なんで知ったか「日本海のイカ(新潮文庫)/足立倫行」という文庫本を買って読んだことがありました。「どうしてそんな本読んでるんだ?」と不思議そうな顔をした先輩から、私は「イカ男」と呼ばれたこともありました。イカ釣り船に乗船したルポや日本人がイカ好きで世界の漁獲量の多く(現在でも3割)を口に入れているなど、この本により結構イカ知識が増えたものです。

 最近は生のヤリイカをイタリアン風に調理するなど、相変わらずのイカ好きを続けていますが、ここは昔お世話になったさきいかのおつまみ料理を。熱したフライパンにさきイカとバターを投入。さらに風味づけに伝承かめ壷造り・本格芋焼酎「幸蔵」を少し垂らして、マヨネーズと七味唐辛子を添えます。氷で冷えた幸蔵との取り合わせにはたまらないものがあります。夏におすすめです、ほんと。

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