スノー・フォール
No.477 / 2020年12月11日配信
クリスマスの時期に、もう九州の平地では雪が降ることが本当に稀になってしまいました。なにがなんでも雪でなくちゃとは思いませんが、やっぱりクリスマスの雪だけは格別です。雪が「舞い降りる」とテンションは「舞い上がる」という雪の方程式は、数学に弱い私でも簡単にわかります。私は思いっきりホワイトクリスマスに恋い焦がれる九州の人間なのです。
もちろんクリスマスに雪はなくても楽しまなくてはと、独身時代は友人たちとみんな揃ってクリスマスパーティを開いたものです。「クリスマスらしくプレゼント交換もするから、パーティには忘れずに持ってきてください。派手にならないように、プレゼント品は500円までです」と幹事からの電話連絡で、大慌てで百貨店や雑貨ショップに駆け込んだこともありました。
私にはいつも自分が買ったプレゼントより、もらったプレゼント品の方が「高価」に見えました。悲しいかな、間違いなく私には贈り物を選ぶセンスなどありません。ホワイト・クリスマスのイメージから「白い本」だよねと、いつも独りよがりな発想で決めてしまっていました。喜ばれなかったかもしれませんが、それでも真面目に考えた結果ですのでしかたありません。
まあ、それはさておき、クリスマスには20年以上もマンハッタン・トランスファーのクリスマス・アルバムを聴いて過ごしています。1曲目「SnowFall」、その卓越したジャズボーカルグループのコーラスを聴きながら目を瞑ると、白い雪が舞い降りてきます。コーラスをバックに伝承かめ壷造り・本格芋焼酎「幸蔵」と過ごす私の頑固なクリスマス。今年も雪、無理かな。