霜 降

No.474 / 2020年11月11日配信

 霜は降りるもので、雪のようにふって来るものではないということを教えてもらったのは、小学校低学年の頃だったと思います。「降りる」という表現は子供にとっては理解が難しかったのですが、二十四節気の「霜降(そうこう)」の意味にもあるように、露が冷気によって霜となって付着する(降りる)ことのようで、大人になった今ならそれもわかります。

 冬が近づくと霜が降り、田んぼの畦道や通学路は一面みんな雪とは違う白化粧をしたものです。特に晴れた朝には、その霜が降りた中、霜柱をざくざくと踏みながら通学しました。しかし道が凍り付いてしまうと話は違ってきます。私は正真正銘、九州生まれの人間で、北国出身ではありません。やっぱり凍り付いた道は苦手で、滑ってこけるのが怖い意気地なしの子供でした。

 私は「勇敢な友達たち」と違い、凍り付いた道でのスケートの真似事には消極的でした。ただ、「意気地なし」と思われるのが嫌で、思い切って挑戦したこともありましたが、結局転けて頭を打ってアウト。それ以来トラウマとなっていたのでしょう、冬の北海道旅行でも、靴にスパイクを装着していても「怖さ」が腰に現れていると家人に失笑されたことを思い出します。

 まだまだ、九州で氷が張るのは先のことでしょうが、霜降(11月23日)を迎える頃には、きっと情けない過去の思い出が蘇ってきたりするでしょう。しかし、滑る氷は嫌いでも、グラスの中の氷は大歓迎。温かい鍋料理には氷を浮かべた伝承かめ壷造り・本格芋焼酎「幸蔵」は最高です。ぶりしゃぶやカニ鍋もいいなぁ。週末は絶対に鍋料理にします!

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