広島風お好み焼き

No.471 / 2020年10月11日配信

 若い頃、家人と二人で広島を旅した時、土地の名物である牡蠣料理、お好み村のお好み焼きを食べました。そこで食べたお好み焼きは学生時代に大阪でよく食べたお好み焼きと違い、溶いた小麦粉と野菜などを混ぜ合わせないものでした。広島風は小麦粉の生地の上にもやしやキャベツ、豚肉などを乗せてそれを返して焼き上げるスタイルのお好み焼きです。

 結構その味にハマってしまい、自宅でもホットプレートを使ったお好み焼き作りが始まりました。大きなコテを使ってプレートの上でひっくり返す時にはその技術と大きな(?)決断力が必要です。最初は返す時に刻んだキャベツやもやしがバラけてしまって、いい形に仕上がりませんでした。おそるおそる裏返そうとすると、かえって肩に力が入りすぎてうまくいきません。

 10月10日は「お好み焼きの日」だそうです。広島風お好み焼きには欠かせないソースをつくっているオタフクという会社が制定したそうですが、鉄板で焼く時にジュー・ジュー」と音を立てるからだそうです。ソース、マヨネーズ、青のり、紅生姜、そして我が家では最後に大きな鰹節を乗せます。鰹節が熱で舞い踊る様には、もうひれ伏してしまうしかありません。

 「お父さん、お好み焼き屋さんもできるよね、これなら」「本当にそう思うわ」と私を褒め称える女性群の声が家中に響き渡ります。そんな声に支えられて、または乗せられてこれまでホットプレートに相対してきました。広島風お好み焼きのスペシャリストとして、失敗が許されないので少しキツくはありますが…。伝承かめ壷造り・本格芋焼酎「幸蔵」で美味しい広島風に乾杯。

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