未(ひつじ)が来る
No.262 / 2015年1月1日配信
「未」の漢字一文字で「ひつじ」と読むのですね。私にはどうやっても、ひつじは「羊」の漢字しか頭に思い浮かびません。実に情けない話ですが、12年前も干支として登場したにもかかわらず、年賀状を書くまでは、私の記憶からは完全に飛んでしまっていました。未は十二支の8番目で、「未の刻」といえば午後2時から4時までを表すそうです。
「未(み)」はいまだに~ない、という意味で、実際に遂行されていない状態時に使われますが、今年は正月が訪れた時点で「未」が「来」たことになるので、「未来」が訪れたということになります。ありがたいことに、取り柄のない小市民の私にだって、可能性に満ちた「未来」は平等に訪れてくれたわけです。だから、せっかくの好機を無駄にするわけにはいきません。
とはいえ、未来はいつだって自分に明るい状態で訪れてくれるわけではありません。考えるまでもなく、今(今日)の頑張りがない人には、明るい未来はなさそうです。杜氏は旨い味に育つようにと、発酵途中のかめに向かって話かけるという話を訊いたことがあります。とことん愛情を持って地道に育てる、誠実な焼酎造りが明るい未来づくりへのヒントになります。
この数年、毎年同じように、意志を固めて臨んだにもかかわらず出来なかった、小さな夢の実現。毎日毎日の小さな積み重ねがどんなに大切だったかを、必ず思い知らされています。しかし、何度目であっても、今年こそは!とまたまたチャレンジです。さっそく気合いを入れて、決意表明の一杯。伝承かめ壷造り・本格芋焼酎『幸蔵』との一年もここから始まります。