煮込みハンバーグ
No.546 / 2022年11月11日配信
「お父さん、今日は私が晩ごはん作ろうか。最近、作ってもらうことが多くなったから」と、積極的に料理を作ろうとしなかった娘が殊勝なことを言い出しました。「以前、作ってくれたことがあったよな、またあのハンバーグか?」「あら、悪かったわね、あのハンバーグで。美味しい、美味しいと言って食べたくせに」と娘はむくれました。そして一言、「今度は違った煮込みなんだから」。
この夏に鯖缶でトマトソース煮込みを作ってくれたのを思い出しました。その時も問題ない味だったので、期待を込めて「頼むよ」と返答しました。ハンバーグ自体、家人の得意料理だったし、その味を娘が引き継いでくれているようで、ちょっぴり嬉しいものです。早く結婚して美味しいハンバーグを旦那に食べさせてあげろよ、なんて言葉は口が裂けても言わないようにしています。
子供の頃のおかずの思い出は「母が作ってくれたハンバーグ」です。今でも人気のハンバーグは小学1年生の好きな食べ物(おかず)ランキングの第2位だそうです(唐揚げ人気には敵わないようですが)。煮付けのおかずが多数を占めた私の昭和時代でしたが、ハイカラ料理としてワクワクしながら食べたものです。母はハンバーグにウスターソースとケチャップを混ぜたものをかけていました。
トマトソースの下から合い挽き肉の香ばしそうに焦げた部分が覗きます。口に含むと、一味違う懐かしさが込み上げてくるではありませんか。トマトソースにウスターソースとケチャップを加えてくれたようです。「別にお父さんのために加えたわけじゃないんだから」と娘はやっぱり素直じゃありません。伝承かめ壷造り・本格芋焼酎「幸蔵」が美味しい煮込みハンバーグの夜。その昭和風味にも乾杯!